大騒動

ずっと日記をアップできないまま、1週間以上経ってしまった。
見に来てくださっている皆さん、すみません。
とりあえず見出し(メモ)だけ書きましたが、ゲンキがクループにかかって、治る前に別の風邪を引き、
母Yにも風邪がうつって、すっかり親子で引きこもり中。
父Jは抜糸の翌日から仕事に復帰して、忙しくしています。
今日は、そんな日常を揺るがす大騒動が起こったのでした。


今日は、父Jの仕事の来客があるので、ゲンキをおんぶしながら家の掃除をしていた。
掃除機をかけ、階段と廊下にモップをかけ、トイレ掃除をして、まだお昼ご飯の支度まで時間があったので、
気になっていたダイニングの片付けの続きをしようと思った母Y。
ゲンキをおぶったまましゃがんで、ダイニングテーブルの戸棚の中身を整理していた。
のだが。


ぷしゅっ。


え?なに?
いま、「ぷしゅ」っていわなかった?
何の音?


ごろん。


母Yの足元に転がる赤い物体。
それは消火器。


え?


ぶしゅるるるるるるるるるる〜〜〜〜〜〜〜。


ものすごい音を立てて、消火器のホースから噴煙が噴き出した。
え?え?え?
なんですか、なんなんですか、なんなんだあああああ。


一瞬の出来事で、ホースの先をゲンキから遠ざけるので精いっぱい。
とりあえず、手近の窓を開けて、ベランダに非難する。
ほんの数秒で噴煙は出尽くしたけれど、部屋の中が真っ白。
しかも出尽くした噴煙が、今度は窓に向かって流れてくるので、目も喉も痛い。
いかん、このままではゲンキもこの粉塵を吸ってしまう。
地下の仕事場にいる父Jに電話をするが通じず。
粉塵をくぐって、地下に下りる。


お父さん、仕事中すみませんが緊急事態です。
「なんですか?」
消火器が作動しました。
「なんで?」
ゲンキはんが触っちゃいました。
「安全ピンは?」
ゲンキはんが抜いちゃったみたいです。
2人で気づいた時には粉まみれですわ。
「とりあえず見てくる」
お願いします。


「うわっ、こりゃひどい」
掃除中でドアを全開にしていたせいで、2階のダイニングから階段を抜けて、
1階まで粉が下りてきてしまった。
2階は見るも悲惨な状況で、まだもうもうと粉塵が舞っている。
時は既に11時半。
来客は午後1時半の予定だから、あと2時間しかない。
どうすればいいのか。
こんな事態、予想したこともない。
母Y、まったく頭回らず。
茫然自失って、こういうことを言うんだなあ。


「とりあえず、ゲンキ連れて外出してご飯食べさせてきて」
父Jの指示で、何とか動く。
幸い、ゲンキの昼食はレトルトの買い置きがあった。
飲み物は、、、いつも使っているストローボトルも粉まみれだ。
ペットボトルのオーガニック麦茶をストックしておいてよかった。
とりあえず、ゲンキの昼食を持って近所のモスに非難。
いつも以上に寡黙にご飯を食べるゲンキ。
どうやら責任を感じているらしい。


ゲンキッキが悪いんじゃないんだよ〜。
お母さんがゲンキッキを背負ったまま、あんなところで仕事をしたのがよくない。
ていうか、もっと早くに消火器の場所を移動させておくべきだった。
後悔、先に立たず。
まさか、ゲンキの力でレバーが作動するとは思いもしなかった。
ああ、そうか。
ピンを抜いて、消火器に衝撃を与えると、自動的に噴霧するようになってるんだ。
火事の時、消火器のピンを抜いて、火事場に放り投げたりするもんね。
なんて、今は冷静に考えられるけれど、その場ではとてもとても。


ご飯を食べさせてから、40分ほどで帰宅する。
なんと、玄関を入って1階と階段は既に片付いていた。
父J、すごい。
2階のゲンキの部屋も、きれいになっている。
畳の上に、白く降り積もっていた粉がない。
掃除機をかけて、畳の水拭きも済んでいる。
なんという速さ。
よくぞひとりでここまで。
改めて父Jの行動力を尊敬した母Yだった。


父Jが来客直前まで片付けてくれたおかげで、ダイニングと台所以外は機能するようになった。
ゲンキを寝かしつけてから、母Yが片付けに入る。
何をどうやったのか、もはや思い出せないが、ゲンキが昼寝をしている間にひたすら片付けた。
机も床も、拭いて拭いて拭きまくる。
ゲンキが目覚めた時には、ダイニングは何とかご飯を食べられるくらいまで復活。
おやつを食べさせながら、台所の片付けをする。
味噌汁の鍋も、やかんのお茶も、注ぎ口から粉が入り込んでいて、全部アウト。
食器カゴのお皿も、片っ端から洗わないとダメだ。
どうにかこうにか片づけを続けながら夕飯も食べさせて、9時前には寝かしつけできた。
父Jの仕事が終わってから、交代でシャワーを済ませ、明日の朝食準備をしたところで、
ゲンキが目を覚ましてしまったので、片付けの続きはまた明日。


それにしても、何という1日。
人生で、一番途方にくれた日だったかもしれない。
小学生の時に震度5を体験した宮城県沖地震以来の衝撃だった。
自分の足りなさをマリアナ海溝並みに深く潜って反省。
そして、父Jの寛容さと判断力に深く深く感謝。
今日の教訓『消火器は幼児の手の届かないところへ置きましょう』。
つうか、常識だっての。