お年取り

母Yの育った仙台地方では、大晦日の夕方は家族で早めの夕食(しかも豪華な)を取る慣わしがあって、
それを「お年取り」と呼ぶ。


中学生くらいになると、友達と一緒に夜中に初詣に行く約束なんかをしたりするわけだが、
外出するのは、まずお年取りで食事を終わらせて、1年の締めの挨拶をした後だ。
ヤンキーも引きこもりも、お年取りの席にだけは必ず顔を揃えねばならない。
家によっては、祖父母の家に集ったり、親戚一家も加わったりして、そりゃあ賑やかなもんだ。
子供の頃はよくわかっていなかったけれど、いい習慣だったなあ。
母Yの家がまだ4人家族だった頃、お年取りにはよくカニを食べた。
カニを食べる時って、無言になるのは何故だろう。
もくもくもくもく。


昨年の年末は、まだ頻回授乳が続いていて、お年取りどころではなかったが、
今年は親子3人で地味にお年取りをした。
ゲンキにも取り分けられるように鍋にしたのだが、
大根を入れすぎて、大根鍋になってしまった。
お年取りなのに、全然豪華じゃないつうの。
本当は、ほうれん草と豚肉の常夜鍋にするはずだったのになあ。
って、それも普通の食事じゃん。
ま、ゲンキがうれしそうに手づかみで大根を食べまくっていたので、よしとしよう。


最近、ますますゲンキの野菜好きに拍車がかかってきた。
大根、人参、じゃがいも、かぼちゃ、ミックスベジタブルも、手づかみでむしゃむしゃむしゃ。
特に、ミックスベジタブルは必需品。
サチエに「サミットで有機野菜のミックスベジタブル売ってたよ!」と教えてもらってから、
手放せなくなってしまった。
成城の小田急OXでも取り扱っていることがわかって、毎週のように買っている。
グリンピースだけは、ゆでた後にスプーンでつぶす手間がいるけれど(窒息防止のため)、
本当に便利だよ。


今年も、あっという間の1年だったなあ。
家族全員、大きな怪我も病気もなく過ごせたことを感謝。
一方で、身近の人たちの訃報や闘病の知らせも相次いだ。
親しい人を亡くした人たちの悲しみが、少しでも癒されますように。
病気と闘っている人、それを支えている家族の人たちの痛みが、少しでも和らぎますように。
来年が、みんなにとっていい年でありますよう。