奈良づくし

お天気がいいので、あーちゃんの発案で若草山へピクニックに行くことにする。
奈良といえば、若草山
山焼きで「大」の字が浮かび上がる、あの山。
まだ直に山焼きを見たことはないのだけれど。


途中で「ならファミリー」に寄って、お昼ご飯を調達する。
ならファミリーとは、ジャスコ近鉄百貨店と専門店が入っているビルの名前。
父Jが子供の頃に出来たらしい。
訳したら、奈良家族。何故そのネーミングなのか、謎。


ドライブウェイを通って、若草山の頂上へ。
駐車場のゴミ箱で、弁当の残りをあさる鹿数頭。
ちょっと嫌な予感がしたが、とりあえず車を置いて500mほど歩いて、
奈良市外が一望できるスポットへ出る。
霞がかかっているけれど、いい眺め。
そして、山の頂上だけれど、鹿がいる。さすが奈良。
ちなみに、奈良交通のバスには、ジャンプする鹿の絵が書いてあります。


さて、ベンチが満席なので、レジャーシートを敷いてお昼を食べることにした。
のだが。
何処へ行っても、鹿がついてくる。
よく見ると、地面は鹿の糞だらけ。こんなに鹿がいるのか。
何とか鹿たちを振り切って敷物を広げたが、お弁当を出すと何処からともなくやって来る。
鹿たちのプレッシャーを感じながら、黙々とお昼を食べるロック一家。
背中から鹿たちの強烈な視線を感じる。
「目を合わせちゃダメよ」とあーちゃん。
さすが、まったく動じていない。
「こんなんで慌ててたら、奈良に住んでられないわよ」
おいら、奈良には住めないかもしれません。


よりによってゲンキは初めて見る鹿に反応。
ああ、手を伸ばすんじゃない!食われるぞ!
寄ってくるな、鹿!
食べ物をもらえない嫌がらせなのか、おいらたちの周りで糞をぶちかます鹿の親子連れ。
お前たち、ケンカ売ってるのか。
いかん、挑発に乗ってはいかんぞ。
鹿VS人間の緊迫した空気の中、ゲンキの離乳食と自分のお昼を何とか済ませたが、
まったく食べた気がしなかった。
あ、でも、奈良名物の柿の葉寿司は美味しかったな。


名カメラマンのあーちゃんが、ゲンキと鹿のツーショットをフィルムに収めた後、
ドライブウェイを走り抜けて、平城宮跡朱雀門へ。
ゲンキ、初めて靴をはいて外に出る。
抵抗するかと思ったら、全然平気。
まだひとりでは歩けないので、ポールにつかまって、たっちさせてみる。
なかなかご機嫌。まんざらでもないらしい。


ゲンキッキ、ひとりたっちしてごらんよ〜。
あ。座っちゃった。
どうやら地面の砂利が気になるらしい。
夢中で砂利をつまんでいる。
かと思ったら、その砂利を「ど〜ぞ」してくれた。
ありがとう。
うん?もしや。
今度は、つまんだ砂利を自分でぱくり。
こらこらこら〜、食べちゃダメだよ!
確かに豆に似てるけどさ。


そんな様子をカメラに収めるあーちゃんと、携帯で写真を撮る父J。
そこへ、わらわらわらと朱雀門めがけて小学生の団体が駆け寄ってくる。
振り返ると、いつの間にか駐車場に観光バスが5台も停まっていた。
やっぱり観光地だなあ。
残念ながら、ゲンキと朱雀門のツーショットはならず。
でもさ、初めての靴デビューが平城宮とは、奈良っぽくていいじゃない?
ゲンキも奈良の休日を満喫したようで、楽しそうだった。
次に来る時は、朱雀門の前を自分で歩いているかな。