抱っこ券

毎日グズグズのゲンキ。


ちょっとひとりで遊んでいるな〜と思うと、突然グズる。
座ったまま、両手を挙げて「だっだっだっだっ〜」っと騒ぎながら「抱っこ〜」のポーズ。
ちょいと厳しい母Yは、すぐに抱っこしてくれないとわかっているので、
大概は父Jに向かって「だっだっだっだっ〜!」とねだる。


「う〜ん、甘やかしすぎたかな〜」と父J。
いや、何処の家もお父さんはすぐに抱っこしちゃうみたいですよ。
可愛いからついつい、って。
「ゲンキ、もうすぐ1歳なんだから、がんばってひとり立ちしないと」
ひとり立ちするには、ちょっと早いと思いますが。
あ〜、でも手離したっちは滞留時間が長くなってきたよね。
これぞ、まさに「ひとり立ち」。


「わかりました。これからお父さんは抱っこ券を発行します」
ゲンキに向かって、語りかける父J。
「抱っこ券は1日1回有効です。1回使ったら、その日は終わり。ゲンキ、わかった?」
それって、肩叩き券みたいなやつですか。。。
「ま、そんな感じだね」
ゲンキッキ、1日1回だってよ。大切に使わないとね。
「だっだっだっだっ〜」
いきなりですか。
「ゲンキ、もう使っちゃうの?抱っこ券」と父J。
「だっだっだっだっ、だっだっだっだっ」
「仕方ないなあ」
結局、抱っこしてるし。
あまり効果ないみたいですね、抱っこ券。


昨日の雨とはうってかわって、湿気のない晴れた1日だったので、
午後の昼寝の後に散歩に行こうと思ったのだが、またグズグズ。
母Yの着替えもままならない。
ゲンキが好きな、折りたたみ式の鏡を渡して、時間稼ぎ。
バタバタと顔にUVクリームを塗り、着替えて、腕時計をしようとしたところで、突然大泣き。
これはグズり泣きとは違う。
あっ、もしかして!
手元を見ると、閉じた鏡の隙間にひとさし指の先が挟まっている!
しかも、ゲンキは痛くて何が起こっているのかわからず、
もう片方の手で、さらに強く押しつぶしているではないか!


慌てて鏡を開いて、指を見る。
右手の人差し指の第一関節の腹の部分が、1〜2mmほど白い筋のように型押しされてしまった。
血は出ていないものの、見るからに痛そう。
抱っこして、あやす。
ゴメンよ〜、ゲンキッキ。
お母さんが目を離したのがいけなかった。
痛かったでしょ。よしよし。
思ったより、すぐに泣き止む。
母Yが挟んだ部分を触っても、特に嫌がる風はない。
筋になっているところを押してみる。
泣かない。てことは、傷になっていないってことだ。
これなら病院に行かなくても大丈夫だね。
ああ、よかった。


こういうちょっとしたことが、赤ちゃんは怪我につながるんだった。
最近のゲンキは、ずいぶん言葉も理解するようになってきたから、
「ダメだよ」「危ないよ」「気をつけて」と声をかけることで、
怪我防止のつもりになっていたかもしれない。反省。
これから歩くようになったら、もっと危ないことが増えるんだ。
改めて、身の回りを再点検しなくては。


昨日あたりから、たっちポーズからスクワットスタイルでしゃがむようになってきた。
まだ手は壁についているけれど、近日中に手離しで出来るようになりそう。
食事中に、天井のファンを指差して「あっあっ」と言ってみたり、興味の幅もどんどん広がる。
明日は何ができるかな。