じいじと初対面

じいじがやって来た。
今度こそ、本物のじいじ。


我が家の周りには、親戚を含めてじいじ年齢の男性が何人かいるので、
ゲンキには「大宮のじいじ」とか「山小屋じいじ」とか「ベンツのじいじ」とか、
みんなじいじをつけて教えている。
そのほうが、親しみやすい気がして。
しかし、本物のじいじには会ったことがなかった。
父J方のじいじは、父Jが学生時代に離婚しているので、いない。
残る母Yのじいじは、諸般の事情があって会えないままだった。
そして今日、8ヶ月目にして、ようやくやって来たのである。


人見知りも始まっているし、その年代の男性とは接触する機会が少ないので、
絶対泣くだろうと予想していた。
ところがどうして。
泣きもせず、笑顔連発のゲンキ。
さすがに抱っこされた時は「どちら様でしたっけ?」という顔をしていたが、抵抗しない。
血が繋がっているというのは、こういうことなのか。
表面的には平静を装ったが、内心では相当驚愕していた母Yだった。
じいじにとっては初孫のはずなのだが、扱いもなかなか上手である。
わが父親が、こんなに子供好きとはしらなんだ。
心なしか、ゲンキもうれしそう。
もっと早く会いに来てくれたらよかったのにねえ。


母Yにとっては、ひとつの大きなイベントが終わってほっとした。
これでやっと、子供としての責任を果たしたような気持ち。
孫を見せることに優る親孝行はないだろう(と自分で言うのも何だけど)。
天国にいる母Yの母(わかりにくい表記だなあ)も安心してくれたに違いない。


じいじが帰った後、うっかりゲンキと一緒に昼寝をしてしまい、夕方の離乳食を作り損ねてしまった。
こういう日に限って、作りおきが切れてるんだ。
ぐずるゲンキを片手に抱えて、生トマトを鍋で煮て簡単トマトスープを作り、
冷凍しておいたパンをおろし器でおろしたものを浸す。
そこに、きなこ小さじ1を混ぜて、トマトきなこパン粥の完成。
即席で超適当。
三大栄養素はカバーしているから許してくれ、ゲンキ。
でもさ、冷凍とはいえパンは手作りだし、トマトもきなこも有機だし。
美味しくなかったら残していいから。
いろいろ言い訳しながら、とにかく食べさせる。


まずひと口。
あれ?ちょっと笑顔。
「う〜う〜」(次おくれ)
はい、どうぞ。
「う〜う〜」(もっとおくれ)
はい、どうぞ。
「う〜う〜」(まだおくれ)
この繰り返しで、あっという間に食べてしまった。
完食しても、更に催促。
もうないんだよ〜ゲンキ。
「う〜う〜う〜」(なんでないんだよう)
泣かれてしまった。許せ。
しかし、こんなに超適当に作ったものが美味いとは。
なんだか日頃の努力が虚しいなあ。
つうか、素材の勝利。
味見したら、実際美味しかった。
いい素材なら、手をかけなくても美味いってことだ。
明日からまた適当メニューを考案するぜ。


今日はお通じが4回も。全部ゆるゆるうんち。
やっぱりヨーグルトのせい??